誰もが一度は憧れる魅力的な「ジブリ飯」
スタジオジブリ作品に登場する料理は、どれも美味しそうで、食事シーンはとても生き生きとして躍動的です。特段写実的というわけでもないのに、こんな料理を一度食べてみたいと思わされる不思議な魅力があります。
特別凝った料理が描かれるわけではなく、すぐに家で再現できそうな料理が描かれるのも魅力の一つです。そんな素朴な料理たちを、現実以上に美味しそうに見せ、魅力を引き出す描き方はまさにジブリ映画ならでは…。製作陣の執念すら垣間見えるようです。
「ジブリ飯」の人気ランキングなどはネットを調べればたくさん出てきますが、ここでは個人的にこれこそ定番だと思う個人的な「ジブリ飯」定番10品を選んで、実際に自分自身で再現した写真とともに紹介します。
“ラピュタパン”『天空の城ラピュタ』

「ジブリ飯」といえばラピュタパン。「ジブリ飯」の代名詞とも言えるこちらの一品はその名前の通り『天空の城ラピュタ』に登場する料理です。目玉焼きはあえてきっちり半分にしないのが隠れたポイント。
鉱山のトンネルで一つの目玉焼きを二人で半分こにするパズーとシータ。りんごもちゃんと半分こにします。

このシーンでは、実は目玉焼きはきっちり半分こではなく、パズーがシータのパンに黄身が大きい方を乗せてあげているところまで、細かく描かれています。
おそらく数ある「ジブリ飯」の中でも、作り方はもっとも簡単な部類の料理で、食パンに目玉焼きをのせるだけです。手軽なことから様々なアレンジとともに世界中で再現されているようですね。
“ハウルのベーコンエッグ”『ハウルの動く城』

『ハウルの動く城』の鑑賞後、厚切りベーコンを購入しにお肉屋さんに足を運んだ人も多いのではないでしょうか。ソフィから流れるようにフライパンを受け取り、スマートにベーコンエッグを作るハウルの姿を見て卵の片手割りを練習した人もきっといるはず。

弾けるベーコンの脂に艶のある卵の黄身。そして、卵を優雅に片手割りするハウルと、その卵の殻を美味しそうに食べるカルシファーの息のあった連携も印象的なシーンでした。
“ニシンとかぼちゃの包み焼き”『魔女の宅急便』

“私このパイ嫌いなのよね”
『魔女の宅急便』からニシンとかぼちゃの包み焼き。おばあさんが孫娘のために焼いてあげたものなのですが、孫娘はこのパイが大っ嫌いなんですよね。
孫娘のこのネガティブなセリフと、ニシンをパイに使うという日本ではあまり馴染みのない料理であるせいか、おそらく全「ジブリ飯」の中で最も”美味しくないと思われている”一品でしょう。反面、見た目のインパクトのためか、再現率は比較的高い人気の「ジブリ飯」ですね。

ちなみに、きちんと作ればちゃんと美味しいパイに焼きあがります。
“サツキのお弁当”『となりのトトロ』

『となりのトトロ』から、サツキのお弁当。
父親用、自分用、メイ用の3個のお弁当を仕上げるサツキの小学生とは思えない手際の良さは圧巻でしたね。お弁当の中身は、白ご飯にメザシ、桜でんぶ、グリンピース、そして梅干です。実は白ご飯たっぷりでボリューム満点です。

現代の感覚からすると、豪華とは言い難いお弁当ですが、素朴な中に彩りも鮮やか。小学生の娘がこんなお弁当を作ってくれたら泣いてしまうお父さんは多いのでは??
“ホテル・アドリアーノのサーモンのムニエル”『紅の豚』

ジブリ史上”最渋”作品『紅の豚』より、ポルコがホテル・アドリアーノの個室で食べていたサーモンのムニエル。他の「ジブリ飯」に比べてワンランク上のジブリ映画では珍しい高級そうな一品です。

魚か肉か、魚の中でもサーモンか他の魚か…。実はかなり議論の分かれる「ジブリ飯」だったりします。ここではサーモンを使ってムニエル仕立てに。ソースは多数派のベシャメルソースではなく、一手間加えてモルネーソースをかけてみました。
肉団子ふたついれて!!”肉団子のスープ”『天空の城ラピュタ』

『天空の城ラピュタ』より、もう一品。じっくりと煮込んだトマトベースのスープに、肉団子はふたつ。
実際に劇中でこの肉団子スープが描写されるのはほんのわずかなカットのみで、中身はほぼ描かれない(お店のおじさんがお玉で注ぐ一瞬だけ)にもかかわらず、パズーの”おじさん、肉団子ふたついれて!”のセリフで有名すぎる「ジブリ飯」。

パズーの使っている容器も素敵で、容器から再現しようと自作する人もいるほどに大人気な「ジブリ飯」です。
“ジコ坊のお粥”『もののけ姫』

“そなたの米だ。どんどん食え”
『もののけ姫』より、ジコ坊が作った味噌粥です。アシタカがジコ坊に石火矢の話を聞き、たたら場を目指すことを決めた重要シーンに登場した「ジブリ飯」ですね。

鉄鍋を使って調理するジコ坊が最後にとっておきとばかりに取り出したお味噌が味の決め手です。ジコ坊の行儀の悪い食べ方がなぜか美味しそうに見えるのが不思議。
“おじいさんの鍋焼きうどん”『耳をすませば』

『耳をすませば』より、雫におじいさんが作ってくれた熱々の鍋焼きうどんです。こちらも誰もが一度は憧れる「ジブリ飯」ですね。
初めて書き上げた小説をおじいさんに読んでもらっている間、雫は緊張と心細さを感じながら寒い地下室で待っています。心身とも冷え切っていた雫を、暖かい部屋に迎え入れ、暖かい鍋焼きうどんを作ってくれたおじいさんの心遣いのなんと素敵なことか…。

具材は人参、蒲鉾、蒼菜、卵とシンプルで、おそらく冷蔵庫のありものでつくられたのだろうと思われます。お世辞にも豪華とは言えませんが、素朴さからおじいさんの優しさと暖かさが伝わってくる一品です。
“ハムのっけラーメン”『崖の上のポニョ』

『崖の上のポニョ』のからはリサがポニョと宗介に作ってあげたハムのっけラーメン。”蓋をして3分まつ”ってアレですよね、アレ!!
宮崎駿監督は、実はほうれん草をのせたラーメンがお好みなのだとか。しかし残念ながらうまく描けないとのことでネギに変更したそうです。

超有名な某インスタント麺にお湯を注いで、トッピングは厚切りハムにゆで卵にネギ。3分待てばできあがり!!
“トマトスパゲッティ”『紅の豚』

『紅の豚』からももう一品。ポルコがサボイアの修理のため立ち寄ったミラノの飛行艇製造会社「ピッコロ社」にて振舞われた賄いのトマトスパゲッティ。

サボイア改修に参加するピッコロ家の全女性陣が手際よく調理を進めていき、特に大釜でパスタを湯がいていく様はひたすらに食欲をそそります。
トマトスパゲティ(スパゲッティ・アル・ポモドーロ)といえば、イタリアのマンマの味。まさしくピッコロ家のおふくろの味です!!
国内外問わず根強い人気のある「ジブリ飯」。人それぞれ定番だと思う「ジブリ飯」があるでしょう。
僕の選んだ10品に納得いただいた方も、”いやこれは入るべきだろう”とか”なんでこれが入ってないのだ”など別の「ジブリ飯」を思い浮かべられた方も楽しんでいただけたでしょうか。
興味があれば、各「ジブリ飯」の再現記事の方もご覧下さい。
![]()